2013年6月9日日曜日

結婚式(南相馬)

友人の結婚式に出席するため、南相馬へ車で日帰り。


今日は、式でBGMを担当する平山織絵さん率いるストリングカルテットの皆さんと平山さんの車に便乗させていただきます。僕も数曲演奏を頼まれているので、コントラバスを転がして、集合場所の都立大駅まで。

常磐道は、原発事故のため通行止めのところがあるので、東北自動車道で福島西インターから、山を越えて南相馬へ向かいます。
インターを降りて僕のガイガーカウンターを起動したのですが、福島西で 0.2μSv くらい。山の中へ入っていくと、どんどんその数値が上がって、警告音を発しながら画面が黄色くなっています。飯舘村に入ると、0.8μSv を超えます。こんなに緑が豊かで、放射能さえなければ、窓を全開で綺麗な空気をおもいっきり吸い込みながら走りたいところですが、放射能ってのは見えないし、匂いもないんですよね。畑や田んぼは手つかずのまま、雑草が生い茂っていますが、まだここに住んでいらっしゃる方もいるんですよね。
この理不尽なことに対する怒りをどこへ持っていけばいいのか。。。


山を抜けて、南相馬の街中へ入ると、急に線量が下がり、0.1μSv 前後。東京の僕の自宅あたりと何ら変わりがありません。
福島第一原発から30キロも離れていないこの場所にたくさんの人が住んでいます。福島県内にはいろんな考えを持っている方がいて、それぞれの思いを抱えながら、地震や津波の被害、放射能の影響と戦いながら、そこで生活されています。他所から一日だけやってきた僕などが何か語れるものではありません。

新郎新婦が結婚披露宴の最後に語った南相馬への思い「ここから発信していく」「そしてここへ持ち替える」という使命感に溢れるスピーチは、感動的でした。会場から大きな拍手。


それと同時に新婦の学生時代からを知る僕としては(彼女は、本当に真っ直ぐで、負けず嫌いで、とことん突き詰めるタイプ)、あまりに立派な2人のスピーチを聴きながら心の隅で「2人で力を合わせて、その使命を達成することは素晴らしい。でも、もしかしたら(今の日本の政治や、未だ解決策の見えない福島第一原発の状況を考えれば)万が一、挫折を味わうこともあるかもしれない。そういうときに、少し肩の力を抜いて、2人が(あなたたち本人が)幸せに生きていけることを、第一に考えて結婚生活を送って欲しいな」と、彼等の志に対する応援の拍手を送りながらも(こっそり)思っていました。




ストリングカルテットの演奏は、とっても素敵でした。彼女たちと一緒に新婦がフルートを吹きながらのキャンドルサービスは、感動的!!!
僕も、谷川賢作さん、天田透さんと、結婚式でこんな即興やって良いのか? ていう演奏をして、最後には新郎の飛び入りもあり、楽しかった〜〜


すっかりイイ気持ちに酔っ払って、帰りは運転も全て任せっきりの役立たずなオヤジ。平山さん、梶谷さん、中垣さん、小塚さん、ありがとうございました。